手のひら日記

【三世の手のひら日記】2022.3.30

芝居を始めた頃の私。
人見知りが半端なくて、
生意気で、自意識過剰で。
自己肯定感が絶望的に低い。
パッとしない容姿。
いつも暗い顔して「私なんて…」と後退りってる。
そのくせ、妙に眼光だけは鋭くて……。
あ~、
なんてかわいくないんだ。
我ながら、ため息がでる。
もしも、
今、私の目の前に、
こんな子が「芝居やりたい」とかいって現れてきたとしたら……
冗談じゃない!
とてもじゃないけど、請け負えない…いや、請け負いたくなんかない!!
でも。
そんな「あの頃」の私を、
相手して、受け入れてくれてた人たちがいたんだよな。
あの人に…あの人に…あの人に、あの人に…あの人に……………。
次々と思い浮かぶ「あの頃」の人たち。
見限らないでくれて、
舞台に立つことを許容してくれた人たち。
あの人たちがいてくれたおかげで、私は30年経った今も舞台に立てている。
だけど。
今、私の周りに
「あの頃」の人たちは誰一人としていない。
どんなに望んでも
どんなに願っても
二度と一緒に舞台に立つことは叶わない。
今ならもっとましな芝居だってできるはずなのに。
返さなきゃいけない「恩」が山ほどあるのに。
だから。
その「恩」は、今、一緒に舞台に立つ人たちに返すことにしている。
「あの頃」の人たちに伝えたい感謝の気持ちを添えて。
私を
潰さないでいてくれて
ありがとう。
次の舞台は
誰に「恩」返しできるかな。

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