手のひら日記

【コーリングのときどき手のひら日記】2023.8.16  一度手放したとしても、本当に必要なものはちゃんと手に入る。

今春、中学生になった弟くんの話をひとつ。

彼とは
入学前から約束(命令…かも?)していたことがあって、
それは「何部でもいいので、とにかく部活動をする」こと。

予想通り、
かなり後ろ向きなご様子。
隙あらば帰宅部の誘惑に飲み込まれそうになる彼に、
「絶対にどっかに入部するんよ!」
と、言い続けた。

そして、
入部届け提出最終日、
彼が選んだのは『吹奏楽部』。

吹奏楽部の活動はかなりハードで、
入部と同時に
朝に、夕に、休日に、と
練習漬けの生活が始まった。

そんな彼が配属されたパートは、パーカッション。

なんと……。

顧問の先生との面談で「ドラムがやりたい」と志願したらしい。

普段、自分の考えとか思いを口にしたがらない彼からすると、相当勇気を振り絞ったことだろう。
そんな彼が口にした「ドラム」への思いは、
単なる希望だけでなく、
精一杯の覚悟が刻み込まれているように思えた。

というのも、
ちょうど一年前、
彼は習っていた「ドラム」を辞めていた。
それからというもの「ドラム」のことを口にすることは一度もなかった。

だから「ドラム」への思いは
きれいさっぱりなくなっていると思っていた。
もう、彼の【手】がスティックを握ることはないんだな、と。

だけど、今、
彼の【手】には毎日のようにスティックが握られていて、
これまで経験したことのない濃密な毎日を過ごしている。

「たとえ
一度手放したとしても、
本当に必要なものは、
ちゃんとまた手に入る。」

いろんなモノやコトを
掴んだり、手放したり。

自分で決めて、
自分で選んで、
自分らしい選択を繰り返しながら、
彼は今日を生きている。

なんとも、いいじゃない!

さぁ、君の【手】は
どんな未来を掴んでるのかな?

しっかり満喫して、
たっぷり楽しんでらっしゃいね。

応援してるよ!!

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