手のひら日記

【三世の手のひら日記】2021.11.3

先日、
「満身創痍」
という表現しか思い浮かばないような、
くたびれ果てた「手」に出会いました。
どんな経緯で
わたしのところにたどりつかれたのかな。
きっとご本人の意思ではなくて、
あれよ、あれよ、という間に
なにかしらのことが進んで
気が付いたら、手を差し出していた……
そんな感じだったのでしょう。
だって、
【元気だったら、手相とかって必要ないです。】
って、おっしゃっていましたしね…。
……でも、
出会ってしまいましたね。
こうなったら、
もう、やらせて頂くしかないじゃないですか。
ーしっかり読ませて頂きますよ。
と、
その方の
手に触れた瞬間、
「ごめんなさい。
触られたくないですね。
見られたくないですね。」
と、言わずにはいられませんでした。
触れることを躊躇うほどの痛々しさに包まれた手。
ーなんでこんなことに…?
どんな時間を過ごされてきたの??
ー悲鳴をあげながらも、
伝えてくれる言葉は何?
やさしく手をとり、
そっと眺めていると、
そこには
どんなに厳しい状況下であろうとも、
決して諦めることのない、
ひたすらに高みを目指す孤高の姿がありました。
どれだけの試練に立ち向かってこられてきたのかな。
涙が溢れ出る瞳を見つめながら、吐露される言葉を受け取りつつ、壮絶な時間に思いを馳せました。
終盤、
私がしたある質問に対して、
「早起きします」
と、まっすぐな、潔い瞳で即答されました。
その瞳を見たとき、
大丈夫、
きっと乗り越えていける、と思いました。
手から伝わる逞しさを
瞳からも感じることができたからです。
固くて、無機質な感触だった手のひらが
少しだけ柔らかく緩み、
息を吹きかえした感触に変わったころ、
終了の時間となりました。
少しずつ、少しずつ。
本来の姿を取り戻して、
歩んでいかれますように。
そして、
いつか必ず
目指す世界にたどり着けますように。
そう、心から願っています。

関連情報

TOP