手のひら日記

【三世の手のひら日記】2021.10.6

この半年、
長男の成長っぷりが凄まじい。
あ、もちろん、
身体的成長の話です。
ぐんぐん身長が伸びて
あれよあれよという間に
顔の位置がほぼ同じになりました。
声変わりもなかなかの勢い。どんどん低音化が進み、
そして、ゆらぎまくってます。
本人も思うように声が出せなくて、もどかしそうです。
そんな彼が
突然、話しかけてきます。
超至近距離で、
大声低音ゆらぎボイスで。
「ねぇねぇ、お母さん!!
ЪЮгйеЮстоタфёНМЦваа…。
ёδアΞηγρκΩΩΕΔЩяэтмдЮ!
どう?」
えええ~っと。
ちょっと、待て…。
まず、顔が近い。
半歩下がってくれる?
それから、
どんだけ声をコロコロコロコロひっくり返すんじゃい。
声がデカ過ぎる。えずいてるし。
てか、てか、
肝心の質問内容、
全く意味がわかりませんでした!!
日本語だよね?
君は留学生なのかな?
日本語なのに理解できない日本語って、どういうこと??
いや、違う。…これは愚問。
精神的成長と言語力に関していうならば、
あいかわらずのハイクオリティをキープしてるだけ。
見事なまでの低空飛行を……。
急激に変わっていく姿に
嬉しさ半分、寂しさ半分。
「あ~、もうあのカタコト日本語高音ボイスは聞けないのかぁ~」なんて
センチメンタル母になりかける日もあります。
こんな具合に
日々、わたしの心を刺激してくる、全身変化中の長男ですが、
先日「変わってない」ところを発見しました!
それは、彼の「手」の印象。
もちろん、サイズは大きくなってます。すでにわたしを越えるほどまでに。
何気なく、
ソファに横たわって、スマホを操作している彼の「手」を眺めていると、
変化前の、あの「高音ボイス長男」が、そこにっ!
あの頃のままの姿で、
たしかにいたのです。
「何もかも変わっていくけど、
何ひとつ変わっていないよ。」
そんな声が聞こえてきた気がして、心がフッと軽くなりました。
手相読みをしていると
変わることのない、その方の「本質」がありありと見えてきます。
そして、その「本質」の上に
日々の営みや心模様が重ねられていて。
実に、
味わい深いながめです。
これからも
ふと長男を見失いそうになったときには
こっそりと「手」をながめにいこうと思います。
あ、くれぐれも
怪しまれないように、
こっそりと、ですけどね。

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